鮭料理100種 5年で三面鮭御膳百選を味わい尽くす会

創業二百年、越後村上うおや

鮭料理100種 5年で「制覇」

村上で「味わい尽くす会」

 鮭の姿煮あんかけ

鮭のご注文はこちらから

三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会

第一回 鮭料理 20種

2010.11.27  於 吉源

村上で「味わい尽くす会」
鮭の氷頭なます 鮭のほっぺた味噌 鮭のすっぽん煮
鮭の氷頭なます 鮭の ほっぺた味噌 鮭のすっぽん煮
鮭の塩引き 鮭の焼漬け 鮭の川煮
鮭の塩引き 鮭の焼漬け 鮭の川煮
鮭の子皮煮 鮭の酒びたしマリネ 鮭のはらこ味噌漬け
鮭の卵皮煮 鮭の酒びたしマリネ 鮭のはらこ味噌漬け
鮭のかげ唐揚げ 鮭のどんびこ煮 鮭のめふん
鮭のかげ唐揚げ 鮭のどんびこ煮 鮭のめふん
鮭の大根煮 鮭の姿煮あんかけ 鮭のほほ肉ポンズ
鮭の大根煮 鮭の姿揚げあんかけ 鮭のほほ肉ポンズ
鮭の醤油はらこ 鮭の茶わん蒸し 鮭しんじょ
鮭の醤油はらこ 鮭の茶わん蒸し 鮭しんじょ
鮭の白子と村上牛煮物 鮭の飯寿司 大洋盛 
鮭の白子と村上牛煮物 鮭の飯寿司 大洋盛日本酒

鮭料理

三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会

主催:赤羽正春、中村直人(鮭文化伝承の会)

協賛:明治大学OB会、大洋酒造、三面川を語る会、村上食推、越後村上うおや

村上では捨てるところが無いといわれる鮭ですが、
ひとえに百種類の調理法があるといわれています。

その幻想ともいえる陶酔感が今ここに展開されようとしています。

いったいどのような形で目の前に蘇ってくれるのでしょうか。

期待の御膳の前に「語り部」御三方によるお譚しで、
耳からの味わいにも聴き入っていただきたいと思います。

・「割烹吉源」吉田昭一郎社長
・「村上食推」本間キト様
・「三面鮭検定」田島雄洋様

 北越後の朝日連峰を源とする三面川みおもてがわ流域は
平安の古いにしえより食材の宝庫を産出する厨くりやとして拓け、
永い風雪を経てなお現在にまで連綿と受け継がれています。
地域全域から醸し出された水質の良さが全ての源であり、
酒や鮭の外にも岩船米や村上牛に代表される大地の食材にも
定評が集まることからも窺い知ることで自負されてきています。

その現地である村上で開催される当会は、
至福の時を醸し出してくれる”ごっつぉ”の集いとして
期待されるにふさわしい存在といえるのではないでしょう

 
鮭料理

越後村上うおやの「塩引鮭」、「飯寿司」もメニューに加わりました!


鮭料理100種 5年で「制覇」
            
新潟日報  2010.11.28
        
初回40人参加、まず20品

村上市には、100檻頃ものサケ料理があるといわれる。
それを5年かけて堪能しようという「三面の鮭御膳(さけみけつ)
百選を味わい尽くす会」が27日、同市の割烹(かっばう)吉源で開催された。
目の前に次々と運ばれる伝統料理の数々に、
40人の参加者はサケ文化の奥深さに浸っていた。

村上で「鮭味わい尽くす会」

初回40人参加、まず20品

市内外の有志がサケ文化を後世に伝え、
資料化しようと企画。
同店社長の吉田昭一郎さん(57)が快諾したことで実現した。

1回で20種類を調理し、5年で食べ尽くす計画の第1回目。
料理はサケの部位ごとに提供された。

頭は氷頭なますやほっぺた味噌、
身の肉は塩引き、エラの空揚げ、
内臓はどんびこ(心臓)煮といった具合に、
頭から骨、内臓まで余すところなく調理された20種類が登場した。

さらに酒びたしのマリネや、白子と村上牛の煮物など、
同店の創作料理も並んだ。

続々と並べられる料理に、自宅での塩引きサケ作りに慣れた村上っ子たちも、
「普段は捨てるところなのにおいしい」などと感想を口にしていた。

サケ料理20種類を堪能した「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」=村上市寺町

新潟市西区から参加した会社員の女性(56)は
「両親が村上市出身なのでサケ料理にはなじみがあったが、
こんなにたくさんのサケ料理は初めて、
特に姿揚げが印象に残りました」と話していた。
                  

 鈴木和弘氏の器

村上の陶芸家 鈴木和弘氏の

大皿は三面川の居繰網漁風景、
三角形の小皿は三面川
横長の器は川の流れを現わしています。

 鮭の飯寿司
鮭のほほ肉ポンズ
越後村上うおやスタッフコメント

本日、村上の老舗『吉源』さんにて村上の鮭料理を食す催しが開催されました!
村上には百種以上鮭料理がありますが、今日は鮭の無限の可能性を感じました。
洋風、和風、中華何でもござれの料理の数々♪料理を作ってくれた吉源さんに感謝!地元の新聞で先日の鮭を『味わいつくす会』の記事が掲載されました!
参加者に新聞社の方がいて、さっそく記事にされたようです。
記事の写真でも一際目立っているのが鮭の姿揚げでしょうか。
鮭丸ごとの姿はインパクト大!でした。

中でもこれはと思ったのが『酒びたしのマリネ』
鮭の鮭びたしといえば知る人ぞ知る村上を代表する珍味ですが、
そのまま食べるだけでは芸がない。
なんと洋風にマリネでいただきました♪
お酢が入るだけで洋風の食べ物に変身!
そのまま食べることが多いだけにこれには驚きました。

 

三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会

第ニ回 鮭料理 22種

2011.11.22  於 吉源  鮭料理

鮭のかほり漬け 鮭の煮塩引き 鮭の煮塩引き
鮭の氷頭かほり漬    鮭の煮塩引き 鮭の温燻
鮭の昆布〆 ソテー酒粕ソース 塩引きせんべい
鮭の昆布〆 ソテー酒粕ソース 塩引きせんべい
村上牛と大根煮 根菜紅白煮 酒びたしと鮭醤油のパスタ
村上牛と大根煮   根菜紅白煮 酒びたしと鮭醤油のパスタ
菊花揚げ サーモン寿司 鮭てりぃぬ
鮭の菊花揚げ サーモン寿司 鮭てりぃぬ
はらこ飯 メフン炙り焼き どんびこ塩焼き
はらこ飯 メフン炙り焼き どんびこ塩焼き
鮭の白子豆腐 鮭の粕汁 茶碗蒸し
鮭の白子豆腐 鮭の粕汁 茶碗蒸し(白子入)
身肉と白子グラタン けんちん蒸し 冷製ゼリー寄せ
身肉と白子グラタン けんちん蒸し 冷製ゼリー寄せ
鮭の白子味噌漬 大洋盛 紫雲 大洋盛 紫雲
鮭の白子味噌漬 盛合せ 大洋盛 紫雲

鮭料理

大洋盛 

越後村上うおやの「鮭の氷頭かほり漬」もメニューに加わりました!

 
風土が磨いた食堪能
新潟日報  2011.11.24

2年目の「鮭味わい尽くす会」 村上
テリーヌ、魚醤パスタなど20種
伝統に新たな工夫

鮭(さけ)料理100種類を5年かけて堪能しようという
「三面の鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会」が22日夜、
村上市の割烹(かっほう)吉源で聞かれた。
鮭料理は見慣れた市民ら30人も、
次々と運ばれる20種類の料理に感嘆の声を上げていた。

鮭文化を後世に伝えようと市内外の有志でつくる「三面の鮭文化伝承の会」が主催し、
今回で2回目。1回で20種類を調理し、5年かけて食べ尽くす。
ことしは「新しい鮭料理の定番となり得るオリジナル料理」(同店の吉田昭一郎社長)に挑戦した。
氷頭(頭の軟骨)の香り漬けやどんぴこ(心臓)の塩焼き、煮塩引きなど
村上市の伝統料理を基本に新たな味を追求した料理のほか、身肉と白子の
グラタンや鮭の魚醤で味付けしたパスタなど洋風の料理もテーブルに並んだ。
また、会食の合間には同会が鮭に含まれる栄養素について、
「ビタミンDやEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などがり以て、
鮭を食べると長生きするといわれます」と解説した。
同市寒川の会社役員、斎藤三善さん(51)は「鮭のテリーヌなど新しい料理なんだけれど、
どこか懐かしい昧の発見があり、楽しめました」と笑顔を見せていた。

20種類の鮭料理が並んだ「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」=22日、村上市寺町

三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会

第三回 鮭料理 22種

鮭料理100種 5年で「制覇」  第三回
鮭の塩釜焼き
鮭のカゲなます 鮭白子南蛮漬け
鮭のカゲなます 鮭白子南蛮漬け 鮭のカゲ味噌
鮭めふん
鮭メフン 鮭の湯引き 鮭どんがら煮
鮭とば 酒びたしの皮から揚げ 鮭ちゅう
鮭トバ 鮭皮から揚げ ちゅう
ねぎ鮭味噌 鮭の昆布巻き
ねぎ鮭味噌 鮭の辛しあえ 鮭の昆布巻
鮭の塩釜焼き 鮭のかほり漬・氷頭味噌漬け
塩釜焼き 鮭の旨煮 鮭かほり漬
鮭の氷頭味噌漬け 白菜との中華風 飯寿司 
氷頭味噌漬 白菜との中華風 飯寿司
鮭の飛龍頭(がんもどき) 大根とのバルサミコ風味 はらこ飯
飛龍頭(がんもどき) 大根とのバルサミコ風味 はらこ
雅汁(がじ) 大洋盛 甘酒 デザート
  雅汁(がじ) 大洋盛 甘酒 いちじくコンポートの
ゼリー寄せ

2012.11.22  於 吉源  


鮭料理 鮭料理面白く

越後村上うおやの「鮭のかほり漬」、「鮭トバ」、「飯寿司」もメニューに加わりました!

鮭料理面白く

村上「味わい尽くす会」3年目

新潟日報 2012.11.28

塩釜焼きなど22品登場

鮭料理100種類を5年がかりで堪能しようという催し
「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」がこのほど、
村上市寺町の割烹吉源で開かれた。
約30人の参加者は鮭料理の数々に驚き、
あらゆる部位を使った料理を味わい尽くしていた。

鮭文化を後世に伝えようと市民の有志らでつくる
「三面の鮭文化伝承の会」が主催し、ことして3年目。

折り返しとなったことしの献立は、昆布巻きや飯ずしといった伝統料理から
塩釜焼きなどの創作料理まで22品。
身はもちろん、内臓、ヒレ、エラまであらゆる部位を使い、
中華風や洋風の料理も提供され、
吉源の吉田昭一郎社長は「遊びの要素を入れた料理も作ってみた」という。

主催者を代表して、神奈川大学国際常民文化研究機構共同研究員の
赤羽根正春さんが「最近知り合った九州の人は、鮭料理が100種類あることに驚いていた。
この会は大事にしなければならない」とあいさつ。
次々と運ばれてくる料理に参加者は「これはどんな料理かな」などと語り合いながら、
一つ一つの料理を味わっていた。

今回で、提供された鮭料理の累計は60種類を超えた。
主催者の一人で、同会の企画者でもある村上市出身の
会社員中村直人さん(神戸市在住)は
「この1年間、毎日のように提供する鮭料理を考えてきたので、
実際に料理が並び苦労が報われた。
この会の目的は100種類を貫徹することなので、残り2年間、頑張りたい」と話していた。

三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会

第四回 鮭料理 20種

2013.11.15  於 吉源  

村上「味わい尽くす会」4年目

鮭料理100種 5年で「制覇」  第四回

[鮭の郷土料理] と[捨てない伝統]を育んできた気候風土とひとびと
本会は「鮭の町」を自称する村上にあって、
秋風とともに俄かに押し寄せてくる寒流に乗って
溯って来る鮭を渾身の技で調理し、歓喜を以て食べる会です。
しかしその背景には、産物の元である山河あり、豊かな養分をもたらす森林樹木あり、
それを育み生産する営みがあり、その恵みを敬う人の心があります。
それらを「山」、「川」、「森・樹木」、「漁・増殖」、「神社」の五つのテーマで
恩恵を噛みしめながら食しています。
今回四回目の「漁・増殖」は農産物でいう
耕作・播種・育成・収穫に当る人が関わる主な部分であり、
折しも増殖制度に連なる青砥武平治の生誕三百年祭に重なりました。
そこには気候風土に根ざして、季節の遷り変わりをも
食に摂り入れた生活に於ける遺産文化としての
日本食の真髄が垣間見え、
この食す会の趣旨に必然的に迎え入れられたといえます。
「和食」が無形文化遺産に ユネスコ補助機関が勧告 2013/10/22
政府は平成24年3月に登録を提案した「四季や地理的多様性による新鮮な山海の幸」
「自然の美しさを表した盛り付け」「正月や田植えなどとの密接な関係」
などとした「和食 日本人の伝統的な食文化」について、
事前審査を担うユネスコの補助機関が新規登録を求める「記載」の勧告
をしたことを発表しました。
食と関係する無形文化遺産としては「フランスの美食術」「地中海料理」
「メキシコの伝統料理」「トルコのケシケキ(麦がゆ)の伝統」が既に登録されています。

中村直人

第四回鮭メニュー

三面 鮭の茶そば巻き 鮭の酢漬け
三面アヒージョ 鮭茶そば包み 鮭の酢漬け
ゆで鮭と村上牛和風コンビーフ 鮭まよ かぶら蒸し
ゆで鮭と村上牛和風コンビーフ 鮭まよ かぶら蒸し
鮭の博多押し 鮭の粕漬 磯辺揚げ
鮭の博多押し 鮭の粕漬 磯辺揚げ
アボカドサーモン 鮭の甘露煮 鮭の山葵菜和え
アボカドサーモン 鮭の甘露煮 鮭の山葵菜和え
チーズサーモン鮭 白子燻製 練り白子
鮭乳羹包み 白子燻製 練り白子
塩はらこ 酒びたし炊き込みご飯  酒粕リゾット
塩はらこ 酒びたし炊き込みご飯  酒粕リゾット
 鮭姿煮  鮭納屋煮  酒粕プリン
 鮭姿煮  納屋煮  酒粕プリン

村上「味わい尽くす会」4年目


越後村上うおやの「鮭の甘露煮」、「塩はらこ」もメニューに加わりました!

多彩な鮭料理に舌鼓


新潟日報 2013.11.19

村上市で鮭漁が行われているこの時期に、さまざまな鮭料理を楽しむ企画
「三面の鮭御膳を味わい尽くす会」が15日、寺町の割烹吉源で開かれた。
趣向を凝らした20種類の鮭料理が登場し、約30人の参加者は地元に根付く鮭文化を堪能した。
市民の有志らでつくる「三面の鮭文化伝承の会」が主催した。
頭から尾、内臓などあらゆる部位を使った鮭料理1OO種類を
5年かけて食す催しで、ことしが4回目。
なじみのある家庭料理とは一線を画し、殿様に献上できるような料理を厳選して、
地酒とともに提供している。
テーブルには、かす漬けや甘露煮など伝統的な料理だけでなく、
チーズサーモンやアボカドサーモンなど洋風の皿も並んだ。
2匹の鮭の姿煮が火皿で運ぱれると歓声が上がった。
会の途中では吉源の吉田昭一郎社長(60)が
「鮭に含まれるアスタキサンチンは体にとてもいい」などと説明。
普段から鮭料理に親しんでいる地元の参加者は
「白子の薫製のおいしさに驚いた」と感心していた。
東京都国分寺市から夫婦で参加した矢部明さん(75)は
「村上の鮭料理は世界遺産にしなければいけない。
こんなに素騎らしい鮭料理があるのだから、
もっとPRした方がいい」
と絶賛していた。

20種類の鮭料理を堪能した「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」=15日、村上市

村上「味わい尽くす会」4年目

テレビ朝日 放送 (新潟放送制作) 協力 文部科学省
鮭に感謝! 越後村上 ~城下町を支えた伝統食に学ぶ
 日本!食紀行
2014年1月19日(日)(テレビ朝日 放送) 新潟放送制作  協力 文部科学省
2014.1.19

鮭に感謝! 越後村上 ~城下町を支えた伝統食に学ぶ
2014年1月19日(日)(テレビ朝日 放送) 新潟放送制作  協力 文部科学省
全国33のテレビ局で放映されました。

鮭に感謝! 越後村上 ~城下町を支えた伝統食に学ぶ

いくら(はらこ)

宝石のように光り輝くイクラ、そして絶妙な塩加減の焼鮭。
ご飯がすすみますよね。
鮭は昔から日本人にとってもっとも身近な魚のひとつ。
そんな鮭を愛し、全ての部分をいかして100種類以上の料理を生み出す町が新潟県にありました。
寒風吹きすさぶこの町ならではの料理の数々。

鮭料理

三艘の船で追い込みながら鮭をとる昔ながらの漁法。

「鮭は万能の素材」
「なんたって鮭は村上では神様だから」

今週の日本食紀行は新潟県の城下町村上市。 鮭への感謝と独自の鮭文化に学びます。
人口6万4千人、新潟県の最北に位置する村上市。
村上藩の城下町として栄え、今もその風情ある街並みが残っています。
米どころで日本最北のお茶の産地であるなど、
特産品も数多くある中、その代名詞となっているのが鮭です。

全長およそ40kmの三面川、毎年秋、数多くの鮭が産卵のために戻ってきます。
皮の源流にある豊かな原生林。
蓄えられた雪は豊富なミネラル群を含んで川へ流れ込み、プランクトンを育て、
魚たちにとって理想的な環境を作り出します。
こうして母なる川に生まれ育った鮭は産卵の時期を迎えると再び三面川に帰ってくるようになりました。

鮭の特性に着目した村上藩

江戸時代生まれた川に戻ってくる鮭の特性に着目した村上藩。
世界初と言われる自然孵化事業に取り掛かります。
産卵や孵化しやすいように皮を整備し、漁獲制限を設けるなどした結果、
多くの鮭が川に戻ってくるようになりました。

藩の財政を支え、現在まで鮭の惠を享受してきた村上は
いつしか鮭の町、鮭のふるさとと呼ばれるようになりました。

居繰り網漁

10月、鮭が産卵のために帰ってくる季節を迎えました。
鮭の姿を待ちかまえる三艘の船。
江戸時代から続く伝統の漁法。居繰り網漁です。
三面川に戻ってくる鮭は「シロザケ」という種類で、毎年4万尾の酒がこの川で水揚げされます。

塩引き鮭

そして捕れたばかりの生きのいい鮭は村上ならではの独自の調理法で一年を通して食卓に上ります。
代表的なものがこの塩引。
塩漬けにした鮭を自然乾燥することで身が引き締まり、絶妙な塩加減の保存食となります。
「塩引き鮭は外に干しますが、村上の気候で乾いたり、湿気でちょっと戻ったり、いい具合に熟成されます」

いくら醤油漬

そして鮭と言えばイクラ、あの独特な食感が好きという方も多いでしょう。
村上ではイクラのことを腹子(はらこ)と呼び、さまざまな料理で活用してきました。
こうした鮭の美味しさを誰もが楽しめる作りだされた料理は100種類を超えると言われています。
鮭への感謝の気持ちから捨てることなく、あらゆる部分を活用する独特の調理法や料理が生まれました。

雅汁(がじ)

鮭の氷頭なます

これは鮭の鼻先の骨を薄くスライスし、コリコリとした食感を楽しむ氷頭なます。

鮭の醤油はらこ

臭みを取り旨みを出すため塩漬け、醤油漬け、味噌漬けなど、
はらこだけでも数多くのバリエーションがあります。
そしてそのハラコを炊きたてのご飯でいただくのが最高の贅沢なのです。

180年の歴史を持つ老舗割烹の6代目、吉田昭一郎さんも鮭料理に魅せられた一人です。
鮭が捕れるのは秋なんですが、それを保存食に仕立て上げて経時変化を楽しみながら、
ずっと食べつくしていこうというのが村上流の鮭の食べ方です。

鮭料理

「誰が体系化したわけじゃなくて、例えば漁師が工夫したり、武士が工夫したり、
工夫が工夫をよんで100種類もあるという鮭料理ができたんだと思います。

鮭の川煮

ぶつ切りの鮭の切身を味噌汁で煮たあと取り出して藁の上で冷まします。
水気を含んでいて壊れやすい。
漁の最中、仮眠に使っていた藁に置いておいたところ料理が長持ちすることがルーツと言われています。

鮭のメフン

こちらはメフンと呼ばれる背中の血の筋を薄切りにした大根につけていただきます。

鮭の酒びたし

そしてこちらが見た目も食感もビーフジャーキーのような「鮭の酒びたし」
冬を越し初夏のころまで半年以上にわたって自然乾燥させた鮭をスライスし、
香りづけに日本酒をふりかけていただく、村上ではおなじみの珍味です。
7月の夏祭りやお盆の時期はお客様をもてなす一品として、
また酒のつまみとして振舞われることも多い村上自慢の味
「村上祭りに合わせて作っているんですよ。この日のために。」
「入梅の時にいらない塩分や脂を落としてくれる」
村上の気候によって絶妙な味に熟成された一品でした。

村上大祭

村上を離れた人にとって帰省する度味わいたくなるのが故郷の味。故郷の味=鮭料理なのです。
「村上で塩引き鮭を買って正月過ぎまで食べている。普通の新巻鮭とは全然違う。これは本当に美味しい。」

数多くの鮭料理を次の世代にも伝えていこうという試みも始まっています。

鮭御膳百選

「三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会」打ち合わせ

老舗割烹6代目の吉田さんや鮭加工品店、地元の酒蔵などをメンバーに活動する
「三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会」です。

古くからの鮭料理だけではなく、現代の調理法で作るメニューも考案し、アーカイブ化に取り組んでいます。

鮭の卵皮煮

鮭のどんびこ煮

鮭のかげ唐揚げ

鮭料理100種 5年で「制覇」

鮭御膳百選

年に一度の試食会では20種類のメニューが振舞われ、
5年で100種類を食べつくすことを目標に掲げています。
4度目の開催をひかえ、この日は新たなメニューの考案に議論を重ねていました。

鮭の日

鮭という字が魚偏に十一、十一と書くことから11月11日は鮭の日とされています。
村上市では毎年この日を鮭魂祭として鮭への感謝の祈りを捧げています。

「三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会」当日が来ました。
鮭の白子、軽く茹で、水気を拭き取ったあとスモークします。
こちらはあの酒びたしを炊飯器の中へ、 酒びたしの炊き込みご飯仕込み中

鮭の粕漬

鮭の粕漬け 厚みのある鮭を芳醇な酒粕風味で

塩腹子(いくら)

はらこはシンプルな塩味でいただきます。

三面アヒージョ

そしてオリーブオイルをふんだんに使ったスペイン料理のアヒージョ


和食の範囲にとどまらない自由な発想で生み出された数々の鮭料理。
気になるあのスモークもご覧のとおり。
白子燻製 柔らかな食感と香ばしいスモーク風味が食欲をかきたてます。

鮭の白子

半年以上かけて熟成された酒びたしの風味がツヤツヤのコシヒカリに行き渡って絶妙な美味しさを奏でます。
「酒びたし炊きこみご飯」の完成です。

酒びたし炊きこみご飯

鮭の練り白子

アボガドサーモン

鮭の納屋煮

三面鮭御膳百選を味わい尽くす会

鮭料理100種
参加者は
「百種類あるというのに驚いて、百種類全部食べてみようと、
味に対するこだわりが他の地域とは違うんじゃないでしょうか」
「こんな美味しいもの、村上の鮭は世界遺産にすればいいんじゃないかなって言っているんです。」
「鮭は万能の素材です。鮭は美味しいし、体に良いし、次の世代の人にも美味しく食べてもらいたい。
村上のひとのDNAに鮭が組み込まれていけばいいなと」

和食にとどまらない、新たな鮭料理の数々、次世代にもきっと受け継がれていくことでしょう。

三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会

第四回 鮭料理 20種

村上「味わい尽くす会」5年目(最終回)2014.11.21  於 吉源  

鮭料理100種 5年で「制覇」  第五回

[鮭の郷土料理] と[捨てない伝統]を育んできた気候風土とひとびと
本会は「鮭の町」を自称する村上にあって、秋風とともにひたひたと押し寄せてくる寒流に乗って溯って来る鮭を渾身の技で調理し、歓喜を以て食べ尽くす会です。しかしその背景には、産物の元である山河あり、豊かな養分をもたらす森林樹木あり、それを育み生産する営みがあり、その恵みを敬う人の心があります。それらを「山」、「川」、
「森・樹木」、「漁・増殖」、「神社・営みへの感謝」の五つのテーマで恩恵を噛みしめながら食しています。今回百選達成編の五回目「神社」では川守や川漁師の安全な豊漁を願うとともに、この恵みを相互感謝した後には永代に渡るまでの継承を祈願して完結に代えたいと思います。‥‥主催者のひとりごと。

中村直人

第5回鮭メニュー

サーモンの村上茶瞬燻 鮭の飯寿司 ケークサレ・リエット・はらこクリーム
サーモンの村上茶瞬燻 鮭の飯寿司 ケークサレリエット・はらこクリーム
生鮭の生雲丹焼き 鮭の西京味噌焼 鮭コロッケ
生鮭の生雲丹焼き 鮭の西京味噌焼 鮭コロッケ
鮭親子麹漬 黄身揚げ菊花銀あん 風呂吹大根鮭味噌のせ
鮭親子麹漬 黄身揚げ菊花銀あん 風呂吹大根鮭味噌のせ
鮭と牛のポワレ めふんバターとバケット 白子粕漬け
鮭と牛のポワレ めふんバターとバケット 鮭白子粕漬け
尾せんべい 酒びたしと皮のシーザーサラダ 三面鍋
尾せんべい 酒びたしと皮のシーザーサラダ 三面鍋
ロシア風スープウハー 鮭節うどん 鮭炊き込みめし
ロシア風スープウハー 鮭節うどん 鮭炊き込みめし
広東風鮭の姿蒸し 銘菓ほっちゃれ つきだし
広東風鮭の姿蒸し 銘菓ほっちゃれ つきだし


越後村上うおやの「鮭の飯寿司」もメニューに加わりました!!

達成感謝状
達成感謝状



鮭料理100選堪能  新潟日報 2014/11/29

鮭料理100種 5年で「制覇」  第5回

村上 鮭味わう会5年かけ最終回

鮭の食文化を後世に残そうと、5年間で1OO種類の鮭料理を食べる企画
「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」の最終回が先週、村上市寺町の割烹吉源で開かれた。
参加者は趣向を凝らした料理の数々を楽しみ、全5回の達成を喜んだ。

鮭料理100種 5年で「制覇」  第5回
鮭のあらゆる部位を使った料理を堪能した「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」=村上市寺町

市民有志でつくる「三面の鮭文化伝承の会」の主催。
村上には1OO種類のサケ料理があると語り継がれており、
現代に再現しようと2010年に始めた。
毎年、頭から尾まであらゆる部位を使い、
伝統料理だけでなく洋風や中華風のオリジナル料理にも挑戦してきた。
最終回には市民ら約40人が参加した。
なれずしの飯寿司や、麹漬け、白子のかす漬けのほか、ケークサレ(塩味のケーキ)、ロシア風スープ、中華料理の広東風姿蒸しなど全21品がテーブルに並んだ。

鮭料理100種 5年で「制覇」  第5回

伝承の会の赤羽正春会長(62)は「とうとう最後を迎え感無量。
鮭を食べ尽くす文化は一つの儀礼であり、残っていることに価値がある」とあいさつ。
村上市肴町の吉川準一さん(27)、全5回に参加した8人に達成証が贈られた。
吉川さんは「1匹の鮭が調理法によって別物といっていいくらい、いろいろと変化し新鮮な驚きがあった」
と振り返る。
多彩なメニュー作りに奮闘してきた吉源の吉田昭一郎社長(61)は「楽しかったが苦労も多かった。
多少は驚きがあった方が面白いと思い、心を砕きながら作ってきた」とほっとした様子で語った。
5年間に提供された料理は来年、冊子にまとめる予定。企画の呼び掛け人で主催者の一人、村上市新町の中村直人さん(57)は「仲間の協力があってやり遂げることができた。来年以降は参加者のアンケートなどを基に考えていきたい」と話した。

5年かけ最後の21種は現代風に三面川鮭御膳食べ尽くし
  いわふね新聞 2014/12/6

いわふね新聞で「鮭御膳百種を味わい尽くす会」の第五回が紹介されました。

鮭料理100種 5年で「制覇」  第5回
参加者たちは趣向をこらした鮭料理に舌鼓を打った

5年かけ最後の21種は現代風に三面川鮭御膳食べ尽くし

「三面川の鮭料理は100種類ある」という伝承を再現し、
毎年20種ほどずつを5回に分けて堪能する「三面の鮭御膳百種を味わい尽くす会」の
最終5回目の会が11月22日、村上市寺町にある割烹吉源で開かれ、
約50人が現代風のアレンジも加えた最後の21品に舌鼓を打った。
「三面の鮭文化伝承の会」(赤羽正春・中村直人両代表)が吉源の協力で実施してきたもので、
伝承を語る文献などの存在が確認されていないことから、
伝統を踏まえた上で現代の嗜好に合わせた品書きを作成。
これまで塩引きや川煮、めふん、しょうゆはらこなどのおなじみの料理のほかにも
洋風のメニューなども加えて堤供してきた。
同日は生鮮の生うに焼きや西京みそ焼き、鮭と村上牛ポワレ、ロシア風スープウハー、
広東風鮭の姿蒸しなどがテーブルに載り、
参加者たちは大洋酒造の清酒とともに、顔を赤らめながら味わった。
村ヒ市藤沢出身の高橋圭三さん(三八)=聖龍町在住=は「やはり普段食べる鮭とは違う。
鮭に一番合う村上の地酒も堪能できて幸せ」とほろ酔いで話していた。
中村代表(五七)は「これまでのメニューを村上全体で受け継いでいってもらいたい」と語っている。
鮭料理100種 5年で「制覇」  第5回