鮭料理100種 5年で「制覇」村上で「味わい尽くす会」第一回
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第一回 鮭料理 20種
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第一回 御膳のお品書き
頭・・・鮭の氷頭なます 鮭のほっぺた味噌 鮭のすっぽん煮 鮭のほほ肉ポンズ
皮・・・鮭の卵皮煮
身肉・・・鮭の塩引き 焼漬け 鮭の川煮 酒びたしマリネ 鮭の姿揚げあんかけ
鰓・・・鮭のかげ唐揚げ
内臓・・・鮭のどんびこ煮 鮭のめふん
卵生巣・・・ 鮭のはらこ味噌漬け、鮭の醤油はらこ、白子揚げ
複合・・・ 鮭の茶わん蒸し 鮭しんじょ 鮭の大根煮 鮭の白子と村上牛煮物 鮭の飯寿司 -
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ほっぺた味噌
頬肉の締まった繊維質の食感を残したままに、越後味噌の甘味と柚子の酸味を和わせて食味をそそります。
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すっぽん煮
脂ののったざく切りの頭を照りととろみが出るまで煮立てたものを、すっぽんに見立ててそう呼びます。
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塩引鮭
一尾すべての隅々に丁寧に塩を擦り込むことから始まり、約一ヶ月間手間を掛けて風土まで仕込んだ郷土自慢の逸品です。
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鮭の焼漬
皮付きの身肉を白焼きにしてから、出汁に漬け込み旨味を引き込んで閉じ込めた味わいです。
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川煮
川原に上った鮭を筒切りにして大鍋の味噌で煮込んだ、身が盛り上がるほど豪快で新鮮な漁師料理です。敷き藁で冷まして二~四日間並べてからほくほくと食します。
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鮭の卵皮煮
はらこ、皮、身肉の擂(すり)身を団子に丸めて、余すところなく染み出た味を、あっさりとした澄まし汁でいただきます。
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酒びたしマリネ
半年吊るして程よく締まった塩引きは追熟が進み、喩えようもない芳香を放ちます。この削ぎ身をたまねぎと共にレモン酢で食します。
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はらこ味噌漬
はらこ(やや筋が残る状態)に、布で包んだ味噌の風味を移して絡ませたしっとり感のひと手間を味わいます。
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カゲ唐揚げ
新鮮な鰓(えら)はしんなりと節のある繊維質な海草のようで、十分に血抜きしてから調味すると驚愕の逸品となります。
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どんびこ煮
心臓(村上ではどんびこ)の弾力感を噛み締めると、さらに食がすすみ顎が喜ぶ珍味な味わいです。
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メフン
新鮮な背わた(血合い)の苦味を、塩辛にしていただきます。古えの平安貴族にも珍重されていました。
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大根煮
アラ身の団柄(どんがら)と根菜を”川煮の味噌汁”で、染み込むまで煮込んだほろほろとした食べ尽くし料理です。地酒の酒粕風味で味が倍増します。
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あんかけ姿揚げ
一尾まるのままの川鮭を、大鍋で姿揚げにした料亭ならではの大技の逸品です。かりかりのままさっぱり甘酢と絡めます。
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ほほ肉ポン酢
頬肉(ほっぺた)の弾力感を残したまま、あっさりポン酢でぱくっといただきます。
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醤油はらこ
新鮮なはらこを秘伝の醤油で調味し、ぷりっとした食感を幸福感と共に味わえば至福の時が訪れます。
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鮭の茶碗蒸し
身肉とはらこをたっぷりの鶏卵で蒸しあげた、鮭満載感の味わえる一碗です。
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鮭真薯揚げ
身肉の擂(すり)身を食べ易い大きさの揚げ物にして、どなたにも好まれる食感に仕立てました。
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白子と村上牛煮物
白子は村上牛の柔らかい脂で、フォアグラ風に身を纏います。
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飯寿司
身肉薄切りとはらこや氷頭(ひず)を米麹で漬け込んだ、独特な熟れ寿司の逸品です。漬け樽毎に味を競い合う発酵食文化の至宝といえます。
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三面鮭御膳(みけつ)百選を味わい尽くす会 第一回
主催:赤羽正春、中村直人(鮭文化伝承の会)
協賛:明治大学OB会、大洋酒造、三面川を語る会、村上食推、越後村上うおや
村上では捨てるところが無いといわれる鮭ですが、ひとえに百種類の調理法があるといわれています。
その幻想ともいえる陶酔感が今ここに展開されようとしています。いったいどのような形で目の前に蘇ってくれるのでしょうか。期待の御膳の前に「語り部」御三方によるお譚しで、耳からの味わいにも聴き入っていただきたいと思います。・「割烹吉源」吉田昭一郎社長
・「村上食推」本間キト様
・「三面鮭検定」田島雄洋様
北越後の朝日連峰を源とする三面川みおもてがわ流域は平安の古いにしえより食材の宝庫を産出する厨くりやとして拓け、永い風雪を経てなお現在にまで連綿と受け継がれています。地域全域から醸し出された水質の良さが全ての源であり、酒や鮭の外にも岩船米や村上牛に代表される大地の食材にも定評が集まることからも窺い知ることで自負されてきています。その現地である村上で開催される当会は、至福の時を醸し出してくれる”ごっつぉ”の集いとして期待されるにふさわしい存在といえるのではないでしょうか
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鮭料理100種 5年で「制覇」 新潟日報
初回40人参加、まず20品
村上市には、100檻頃ものサケ料理があるといわれる。それを5年かけて堪能しようという「三面の鮭御膳(さけみけつ)百選を味わい尽くす会」が27日、同市の割烹(かっばう)吉源で開催された。目の前に次々と運ばれる伝統料理の数々に、40人の参加者はサケ文化の奥深さに浸っていた。 村上で「鮭味わい尽くす会」初回40人参加、まず20品 市内外の有志がサケ文化を後世に伝え、資料化しようと企画。同店社長の吉田昭一郎さん(57)が快諾したことで実現した。
1回で20種類を調理し、5年で食べ尽くす計画の第1回目。料理はサケの部位ごとに提供された。頭は氷頭なますやほっぺた味噌、身の肉は塩引き、エラの空揚げ、内臓はどんびこ(心臓)煮といった具合に、頭から骨、内臓まで余すところなく調理された20種類が登場した。さらに酒びたしのマリネや、白子と村上牛の煮物など、同店の創作料理も並んだ。続々と並べられる料理に、自宅での塩引きサケ作りに慣れた村上っ子たちも、「普段は捨てるところなのにおいしい」などと感想を口にしていた。
サケ料理20種類を堪能した「三面の鮭御膳百選を味わい尽くす会」=村上市寺町 新潟市西区から参加した会社員の女性(56)は「両親が村上市出身なのでサケ料理にはなじみがあったが、こんなにたくさんのサケ料理は初めて、特に姿揚げが印象に残りました」と話していた
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村上の陶芸家 鈴木和弘氏の器
大皿は三面川の居繰網漁風景、三角形の小皿は三面川、横長の器は川の流れを現わしています。
地元村上の陶芸家 鈴木和弘氏の器も紹介され、料理に彩と風景を加えました。
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越後村上うおやスタッフ コメント
本日、村上の老舗『吉源』さんにて村上の鮭料理を食す催しが開催されました!
村上には百種以上鮭料理がありますが、今日は鮭の無限の可能性を感じました。洋風、和風、中華何でもござれの料理の数々♪料理を作ってくれた吉源さんに感謝!
地元の新聞で先日の鮭を『味わいつくす会』の記事が掲載されました!参加者に新聞社の方がいて、さっそく記事にされたようです。記事の写真でも一際目立っているのが鮭の姿揚げでしょうか。鮭丸ごとの姿はインパクト大!でした。
中でもこれはと思ったのが『酒びたしのマリネ』鮭の鮭びたしといえば知る人ぞ知る村上を代表する珍味ですが、そのまま食べるだけでは芸がない。なんと洋風にマリネでいただきました♪お酢が入るだけで洋風の食べ物に変身!そのまま食べることが多いだけにこれには驚きました。
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鮭の氷頭なます
頭部軟骨の氷頭(ひず)のコリコリとした食感を甘酢でしんなり漬け込み、シャキシャキの大根鱠に和えてさっぱりといただきます。鮭の頭部軟骨を薄く切り大根なますに仕立てたものです。軟骨は透き通る位にごく薄くスライスし、塩漬けで整えた後。一日置きます。硬かった氷頭が柔らかくなり、臭みがとれて調味されます。塩梅(あんばい)を調整し生酢漬けしたものが「氷頭もみ」です。氷頭もみに柚子を添えただけで美味しい酒肴になりますが、粗目におろした大根と合わせ柚子やはらこを入れけ酢で調味したものが氷頭なまです。さっぱりとした味わいが身上で料亭のリピーターの方々のリクエスト率が高い逸品でもあります。また氷頭は柔らかく煮たり、唐揚げにしたりしても美味しい料理になります。