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以下の小文は2001/08/08・09に、私smokyが個人的に綴っている雑文HPに書いた、「越後村上うおや」さんの
バカ旨天然岩牡蠣の感想を、作者(smoky)自身が再構築し再掲載したものです。


天然岩牡蠣 この胸のときめきを−前編−

名古屋のメル友F夫妻に、ぜひと勧められてある鮮魚サイトから夏の20個の天然岩牡蠣を取り寄せた。

実はそれほどには期待していなかったのだが、なぜ注文したかと言えば、F夫妻が「濃厚な味がする」と言い、さらには「剥きにくい殻は前もってお店で剥いて、再度殻をかぶせてゴムでとめてから発送してくれる」と教えてくれたからである。

なにせ牡蠣と言うヤツは殻を剥くのにメチャクチャ手間がかかる。
アサリなどの殻と違って牡蠣の殻は何層にもカルシウムの層が重なっており、それが口周辺では波打った形に変形しているので、牡蠣剥きナイフを当ててもどこが上下の境界線かサッパリ判らないのだ。
生牡蠣好きの私もずいぶん牡蠣を剥いてきたが、未だに「コツ」と呼べるモノはハッキリとは書けない。ただ、何となく「ここら辺だろう」とピンと来る場所周辺にナイフの刃を入れてゴリゴリするだけであるから、20個の牡蠣を剥くなどという作業には膨大な時間を要するのである。
それが、すでに職人の手により殻が剥いてある−−これは味云々(うんぬん)は別としても是非とも注文しなくてはならないと決心し、早速サイトの注文ボタンをクリックした。

殻を剥いたと言っても、上方の殻を取っただけなので、牡蠣は生きたままの到着となる。
味はいつも頼む徳島の養殖生牡蠣とそれほどの違いがないだろう、と、妻とも話していた。しかし夏場のしかも天然牡蠣である。未食の我々は「それでも、少しは違うだろう」と淡い期待を持っていたのも事実である。

注文をクリックしてから半日ほどして、確認の返信メールが届いた。中身は注文の再確認と、送料・消費税を含めた価格の提示である。込み込みの全体の価格を知らせてくれると言うのは支払う側としては非常に助かるのだが、私の知っている限りそう言うサービスをしてくれるのはネット通販では50パーセントくらいである。まず、ネット通販業者としてこの早さはと誠実さは合格。

惜しむらくは、宅配業者が猫のマークではなく鳥のマークだった事であるが、これは私の宅配業者への好みの問題なので、仕方ないとあきらめる。

さて、一抱え程もある梱包をほどいてみる。
丁寧に入れられたクッションを取り除くと、整然と重ねられた牡蠣が目の前に現れる。本当だ。F夫妻の言うように一つ一つの牡蠣がゴムでとめられている。そして傍らには特製のポン酢と生の生姜を入れた袋が添付されている。
驚いたのは、保冷剤の量。なんと大小合わせて5個の保冷剤が入っている。夏場の生牡蠣という性質上万全を期したのであろうが、それにしても保冷剤だって、それなりの価格はするわけであるから、これだけでも丁寧な店の姿勢が伺えるわけである。しかも、保冷剤の料金は取られていない。

さっそく妻と、大皿に盛りつける。
予想通りに非常に楽な作業であった。
なにせ
牡蠣から輪ゴムをはずす。ナイフで下の貝柱を切る。身を取り出し塩水で軽く洗う。流水で洗う。殻に戻す。
これで終了。20個で20分もかからずに見事な殻付き剥き牡蠣が完成する。

さて、いよいよ試食である。
「まあ、天然なんだから、普段食べる養殖よりは旨いでしょ」
などと言いながら、最初は添付のポン酢をたらし、レモンを絞って一気に口に放り込む。

※旨さ大爆発の後編に続く。




この胸のときめきを−後編−

さて、いよいよ実食である。
「まあ、天然なんだから、普段食べる養殖より少しは旨いでしょ」
などと言いながら、最初は添付のポン酢をたらし、レモンを絞って一気に口に放り込む。

…この言葉は、あの「人肉たべちゃった事件」の佐川さんが使っていた言葉であるし、近頃ではちょっと違った意味で女子高生たちにも使われているから、極力食べ物の表現には使いたくはないのだが、やはり使ってしまおう。
そう、まさに夏の岩牡蠣は「まったり」しているのである。

プリプリと身の締まった牡蠣を口の中に入れる。
養殖の生牡蠣はともすればかなり塩辛いものもあるのだが、天然の牡蠣ときたら「これが自然で生きてきたオレらの塩分濃度だぜい!」と言わんばかりの「塩梅」の良さなのである。
全ての食い物の基本はもちろん「塩」。まず塩味が安定していてこそ、他のうま味が引き立つのである。そしてこの岩牡蠣は塩のバランスが完璧。

私たちがやった事と言えば、貝柱を切り(極簡単な作業)、適度な塩水(舐めてみて少し塩辛いかな?と言う程度)で身を素早く洗い、真水の流水で軽く洗っただけ。
つまり、食べた時に感じた塩味は、天然の牡蠣が自然に持っていた「塩味」ということになる。

プリッっとした身を口の中で咀嚼(そしゃく)する。
歯を牡蠣の身に当てた瞬間。。。。なんと表現したらよいのだろうか。例えれば、極上の水蜜桃を食べた時、皮を破った瞬間に果物の甘みが一気に口中に広がるのと似た感触。水蜜桃は甘みだけであるが、この牡蠣はジューシーな感覚と同時に、牡蠣独特のうま味と磯の香りと、先に書いた「まったり感」が同時に押し寄せて来るのである。

私たち日本人が、一番美味しいと感じる表現方法は、個人的には「両頬が内側にキュっとつぼまる」と言う感覚であると、私は思っている。
たとえば極上の中トロを食べたときを思いだしてもらいたい。食べ方はどうでも良いのだが、とにかく食べた瞬間に両頬が「キュッ」っと内側にヘコむのを経験するはずである。

この「キュッ」っと言う感覚。
これがなかなか味わえない。

味に対する経験が浅い10代20代は、食に対する感覚もフレッシュであるから、結構色々な場面でこの「キュッ」っという感覚が味わえるのであるが、人間も中年の域にさしかかると食にも惰性と慣れが加わるために、大概のモノを食べても感動しなくなってくるのだ。食の感覚が海千山千になってしまうわけである。

その、惰性と怠惰に流れている中年夫婦の舌に、この岩牡蠣は間違いなく、確実に痛撃を与えたのだ。こういう感覚は、ホントに久しぶりである。本当に正直に言えば、こんなに食べ物を食べて感動したのは15年前に食べた「規格落ちセロリ」以来の事である。
本当はそのセロリの事も書きたいのだが、長くなりすぎてしまうので、またの機会にまわすことにして、とにかく今回は岩牡蠣である。

一瞬口の中でうま味が爆発する感覚を味わったら、そのまま冷静に咀嚼(そしゃく)し続ける。と、口中には濃厚な海のポタージュスープがあふれ出し、それが舌の味蕾(みらい)にからみついてくる。あたかも性悪女が堅気のサラリーマンから全財産を搾り取る時に使うテクニックのように、その牡蠣のうま味はベロに徹底的にからみつき、離れないのだ。

ポタージュと表現したが、ミルクのような濃厚さと言い換えても良い。「牡蠣は海のミルク」と言う表現があるが、まさにあれはこう言った極上の牡蠣を指すものだったのである。

口一杯に濃厚なうま味あふれるスープを楽しみながら、同時に「サクサク」とした身の感触を楽しむ。
気が付くと私と妻は会話もなく、ただただ夢中で牡蠣を頬張っていた。
アッという間に5個の岩牡蠣を平らげた私は、ようやく人心地がついて妻を見る。
と、すでに妻は持ち分の10ヶを平らげているではないか。

私の妻は全体が小作りで、食欲もそれほど旺盛ではない。
マグロの刺身などを冊で買ってきても、妻が食べるのは端っこの4〜5切れであり、それで充分らしい。残りの数十切れは私が食べている。
しかし、どうやらアレは別に小食が成せるものではなかったというのが今回の牡蠣食いで発覚した。自分が本当に旨いと思ったものに対しては、妻は非常に旺盛な食欲を示すのである。

「ぎゃ!オマエ、10個も良く食べたなぁ」
私が驚くと
「これは美味しいもん。自然に食べちゃった」
と、平気な顔をしている。
この濃厚な牡蠣を10個も食べると、さすがに私でさえ「ちょっと小休止させてくれぇ」と言う感じなのに。。

結局牡蠣は全て完食。フィニッシュまでに30分もかからなかった。
味付けの好みとしては
生姜+ポン酢→ポン酢のみ→ポン酢+レモン→レモンのみ
の順番で旨くなっていく。やはり味が濃厚な分、シンプルなレモン汁だけの味付けが一番合うような気がするのだ。

「生牡蠣は好きだけど、磯臭いのがちょっと」という方には、トッピングに生姜の千切りをお薦めする。たちどころに磯臭さが消えてしまう。ただし、牡蠣本来のうま味は、この磯臭さにあるとは思うのだが。。

以上が、私の岩牡蠣初体験の記録である。
オチもなにもない。ただ「旨かった」と言うだけの記録である。
しかし、
この食の体験は恐らく一生忘れられないものとなったはずである。

まだ、この胸のときめきが治まらない。この感激を誰かに教えたい、分かち合いたい気分でいっぱいである。
もし、万が一、この拙文をお読みになった方がおられて、自分も試してみようかとお思いになったら
越後村上の「うおや」さん まで。

一緒に胸をときめかせようではないですか。


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