いわふね新聞 |
5年かけ最後の21種は現代風に三面川鮭御膳食べ尽くし
5年かけ最後の21種は現代風に三面川鮭御膳食べ尽くし 「三面川の鮭料理は100種類ある」という伝承を再現し、 毎年20種ほどずつを5回に分けて堪能する 「三面の鮭御膳百種を味わい尽くす会」の 最終5回目の会が11月22日、村上市寺町にある割烹吉源で開かれ、 約50人が現代風のアレンジも加えた最後の21品に舌鼓を打った。 「三面の鮭文化伝承の会」(赤羽正春・中村直人両代表)が 吉源の協力で実施してきたもので、 伝承を語る文献などの存在が確認されていないことから、 伝統を踏まえた上で現代の嗜好に合わせた品書きを作成。 これまで塩引きや川煮、めふん、しょうゆはらこなどのおなじみの料理のほかにも 洋風のメニューなども加えて堤供してきた。 同日は生鮮の生うに焼きや西京みそ焼き、鮭と村上牛ポワレ、 ロシア風スープウハー、広東風鮭の姿蒸しなどがテーブルに載り、 参加者たちは大洋酒造の清酒とともに、顔を赤らめながら味わった。 村ヒ市藤沢出身の高橋圭三さん(三八)=聖龍町在住=は 「やはり普段食べる鮭とは違う。 鮭に一番合う村上の地酒も堪能できて幸せ」とほろ酔いで話していた。 中村代表(五七)は「これまでのメニューを 村上全体で受け継いでいってもらいたい」と語っている。 参加者たちは趣向をこらした鮭料理に舌鼓を打った 市民有志でつくる「三面の鮭文化伝承の会」の主催。 村上には1OO種類のサケ料理があると語り継がれており、 現代に再現しようと2010年に始めた。 毎年、頭から尾まであらゆる部位を使い、 伝統料理だけでなく洋風や中華風のオリジナル料理にも挑戦してきた。 最終回には市民ら約40人が参加した。 なれずしの飯寿司や、麹漬け、白子のかす漬けのほか、ケークサレ(塩味のケーキ)、ロシア風スープ、中華料理の広東風姿蒸しなど全21品がテーブルに並んだ。 伝承の会の赤羽正春会長(62)は「とうとう最後を迎え感無量。 鮭を食べ尽くす文化は一つの儀礼であり、残っていることに価値がある」とあいさつ。 村上市肴町の吉川準一さん(27)、全5回に参加した8人に達成証が贈られた。 吉川さんは「1匹の鮭が調理法によって別物といっていいくらい、いろいろと変化し新鮮な驚きがあった」 と振り返る。 多彩なメニュー作りに奮闘してきた吉源の吉田昭一郎社長(61)は「楽しかったが苦労も多かった。 多少は驚きがあった方が面白いと思い、心を砕きながら作ってきた」とほっとした様子で語った。 5年間に提供された料理は来年、冊子にまとめる予定。企画の呼び掛け人で主催者の一人、村上市新町の中村直人さん(57)は「仲間の協力があってやり遂げることができた。来年以降は参加者のアンケートなどを基に考えていきたい」と話した。 |
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